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上越支店スタッフブログVo.31 雪国新潟での家づくり~克雪住宅③~

2022.04.08

こんにちは!スタッフの田原です👩

今回のブログでは、前回までのブログに引き続き、

「克雪住宅」

について紹介していきたいと思います。

(前回までのブログは下記のリンクから!

前々回 → ①克雪住宅~耐雪式~

 前回 → ②克雪住宅~落雪式~

「克雪(こくせつ)住宅」とは、新潟県のような多雪地域において

人力による屋根雪下ろしを行う必要がないように工夫された住宅のことで、

①耐雪式 ②落雪式 ③融雪式 の3つの方式があります。

この3つの方式の中で、

今回は、③融雪式住宅について紹介していきたいと思います。


 

🏠融雪式 克雪住宅

「融雪式」の克雪住宅

― 熱エネルギー(電気、ガス、灯油等)の利用により、屋根熱を融かすことのできる設備を有する家のこと

〈特徴〉

 

○ 融雪方式にはいくつかの種類がある

①放熱式

温水や不凍液(※)を循環させたパイプやパネル、電気ヒーターなどを屋根材の上や、屋根材の下に設置し、放熱により融雪する方法

※不凍液 ー 水冷エンジンや住宅の暖房ヒーターの一部などの内部を循環する冷却水の一種で、冬期(寒冷地)において凍結しないように作られた液体のこと(Wikipediaより)

②散水式

地下水等を屋根に配管したパイプなどに通し、ノズルにより散水して雪を溶かす方法

※地下水を利用する場合、地盤沈下等の問題で利用できる地域に制限があるため注意が必要

③温風式

・温風機などで暖気を送り、屋根裏を暖める方式

・屋根仕上げ材と下地材の間に温風を送り込む方式  などによって屋根の融雪をする方法

○ 設置方法(屋根の上か下か)

〈屋根上〉

製品の仕様にも制限されますが、屋根上の場合、設備を屋根の上から設置する工事だけで済みます

〈屋根下〉

屋根下の場合、外から見えないため美観を損なわないというメリットがありますが、屋根本体の工事が伴います

○ 熱源

ガス、電気、灯油など種類によってコストや特性が異なるため、皆様の生活にあったものを選んで下さい

〈 融雪方式と熱源は選択可能 〉

融雪方式と熱源の組み合わせが選べる場合もあるので、総合的に適したものを検討してみてください

〈 メンテナンス 〉

毎年シーズンの前に点検することをおすすめします

設備機器は、一定期間での修理や交換を想定しておいてください

 

👍良い点

① 設置が比較的容易で、リフォームにも適している

② 敷地が狭くても大丈夫

③ 雪が落ちてこないため安全

④ 「電熱線」では、部分施工や設置場所の変更も可能

😲注意点

① 維持費(運転費用や設備のメンテナンス費用)がかかる

※設置を検討されている方は、維持費(ランニングコスト)がどのくらいかかるか、シミュレーションを行うことをおすすめします

② 融雪し続けないと、雪下ろしが必要になる


融雪式は今ある屋根にも取り付けが簡単に出来るため、リフォーム向きと言えます。

落雪や屋根からの転落事故防止など安全のために軒先や玄関先だけなど「部分的に」融雪設備を

今ある屋根に設置する(部分融雪)というのもおすすめです。

もちろん、屋根全面に融雪設備を設置することも可能ですが、部分融雪に比べて運転コストは

大きくなってしまいます。

運転コストだけでなく、工事費や設置費用などもかかってきますので、

そちらも考慮していただいた上でご検討いただければと思います😊